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Posted by ふじみき - 2007.07.27,Fri






僕の前に道はない
僕の後に道はできる


「…それじゃ、お前の居たアダイ村と同じじゃないか!」


振り向かない。僕はけして振り向かない。

…あなたはなにもわかっていない

僕は決めた道を後悔しない。


本当は僕にも、土の中に戻りたい時がある。貧しくても静かで。暗くても平穏で。
司祭様と村のみんなと、肩を寄せ合うように暮らした日々を忘れるわけがない。
ふとよぎる郷愁を、止める事などできはしない。どんな素晴らしい場所に居たって。


でも僕たちは作り出してしまった。『お日様の下で誰もが笑って暮らせる街』。


「地下に住みたい人間は地下に住ませてやればいい」
あなたは言う。
そう、それは彼らの「自由」だ。だけど、彼らがまた地上に出たいと思ったなら。
それも僕たちは止められない。それもまた彼らの「自由」だから。


僕がなぜ人口にこだわるのか、あなたが一番知っているはずなのに。
共に聞いた、螺旋王の予言。


もしも地下に住む「自由」を与えるならば、地上に出る「自由」を奪わなければならない。
地上の人口が僕たちの知らぬ内にイレギュラーに変動してはならないのだ。
100万というその数字に備えるためには。
だがそうやって人々を地下におしこめたなら、まさに螺旋王と同じ事。

僕は計りにかけたのだ。
螺旋王の轍を踏む事と、無理矢理にでも彼らを外に出す事、どちらがより少ないダメージで済むかを。
新政府が螺旋王と同じ事をしたなら、反発するのは地下の人間だけではない。
新都の人間の信用すら無くすだろう。だから僕は、地下の人々を追い立てた。
反抗があることなど、とうの昔に覚悟していた。


あなたに、この事を全て話したとして、選択をしてもらえただろうか。
「自由」の意味を本当にはわかっていないあなたに。


「自由」を謳歌する地上の人々のために。「自由」を与えた僕たちには、それを守る責任がある。義務がある。
多くの人々の「自由」のために、誰かが「不自由」を強いられる。
それは変える事のできない不文律。それならば。
「不自由」を感じる人をより少なくする方へ行くしかない。


誰にでも自由を、と言うあなたは、この事実を受け止めているのか。


僕の前に道はない
僕の後に道はできる


僕は切り開く。露を払う。あなたの通る道のために。


僕はけして後悔はしない。
後悔は自己満足に過ぎない。悔やんでいる、と思うことで、自分を赦す欺瞞だ。
それは、僕が選択し切り捨てた人、もの、全てを、侮辱するに値する事だから。


僕は振り向かない。あなたの叱責も、その言葉も覚悟していたから。


あなたにわかって貰えようと貰えなかろうと、僕は決めた方へ進む。

最善と信じる方へ。



それでも。時には。

人の中に住むという、小さき神よ、問わせてください。

この道に終わりはありますか。

誰もが笑って暮らせる日が来るのですか。

そして僕は------いつか、大事な人と笑い合えますか。


それがわかったら、僕はもう、何も要らない。




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夜中にかっとなって書くとこうなります、という見本のような。
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