5.おべんとう2.5
(放課後の教室にて。)
「・・・・・・これで、この間の地質調査のまとめは終了です」
「ロシウはそういうの早いね。俺文章書くの苦手だから、うらやましい」
「でも今度行くラガン断層については、シモンさんにまとめてもらいますからね。文化祭も近いですから」
「えええ~」
「レポート作成は慣れですよ。シモンさんは発想や見る目は鋭いんですから、楽しみにしてます」
「しなくていいよ・・・・・・」
「さて、帰りますか・・・・・・って、どうしたんですか?」
「・・・あのさ、ロシウ」
「はい?」
「ロシウ、今日の夜って・・・・・・忙しい?」
「いえ、特には・・・」
「じゃあ、ちょっと、付き合ってもらっても、いいかな」
「はい、いいです、けど。(何だろう?)」
「ありがとう!じゃ、俺ちょっと買い物あるから、先に帰るね!」
「あーはい、さようなら・・・(行ってしまった。元気だなあ・・)」
(その夜遅く。)
「(食堂に呼び出されるとは思いませんでした)シモンさん、居ますか?」
「あ!ロシウ!ちょうど良かった、今出来たところなんだ」
「シモンさん、こんな時間に厨房に入っていいんですか?!」
「うん、調理のおじいさんには許可もらってる。あとニアのお父さんにも」
「ああ~ニアさんにも。それなら大丈夫そうですね。(何か愛されてるなあ・・・シモンさんは)」
「で、はい、これ!(にっこり)」
「これ?」
「・・・味見、してほしいんだ」
「これ、全部シモンさんが?(煮物とか、胡麻和えとか、あ、ミートボールもある)」
「うん・・・俺、自分では作って食べるけど、人にはあんまり食べてもらったことないから、味に自信なくて」
「僕で良いなら、喜んで。(美味しそうですし)では、いただきます」
「・・・・・・・・・・・・・・・ロシウ、美味しい?」
「(えーと、そんな風に小首をかしげてのぞき込むのは反則なんですが・・・)」
「やっぱり、ちょっと味付け濃かったかなぁ・・・」
「え?!違います。すごく美味しいですよ!
正直びっくりしました。これだけの種類を作れるなんて。しかも味付けもちょうどいいです」
「ほんと?良かった~・・・・・・あのさ・・・・、こういうお弁当、ロシウだったら食べたい?」
「えっ、あ、これだったら毎日でも食べて良いくらいです!
(まさかとは思うけど・・・・・・僕のため、じゃ、ないですよね?いやまさかまさか)」
「ありがとう、自信ついたよ!これで明日から頑張って作ってみる!」
「あの、つかぬ事を伺いますが、これは、誰の・・・?」
「えっ・・・・・・と・・・、アニ・・・カミナ、さんに、頼まれて」
「(何でそこで赤くなるんですか!)高等部の、あの人ですね。・・・シモンさん、大丈夫ですか?」
「?なにが?」
「もしかして、無理矢理頼まれたりしてませんか?カミナさんは、悪気はなくても押しが強すぎることがありますから、嫌なら嫌とはっきり言わないと」
「だ、大丈夫!ちゃんとお金払って買うって、俺、良いっていったんだけど・・・・・・そこまで言ってくれて嬉しかったから、やろうかな、って」
「そう、ですか。それなら良いんですが・・・・・」
「遅くまでありがとう、ロシウ!また味見頼むかもしれないけど、良いかな?」
「それはいつでも喜んでいただきます」
「じゃあ、また明日!」
「はい、おやすみなさい(・・・・・・何を期待してたんだろう、僕は)」
やっとロシシモ風味(風味のみか!)
ロシウは時々淡く期待すれば良いと思う。
期間限定グレンラガンのカミシモ(シモン総受が信条)テキスト垂れ流しブログです。
鉄は熱い内に打て!
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