キスそれぞれ。＜ロシウSide＞

注）元拍手お礼文です。短い。

　<キスそれぞれ>------大人ロシウSide

 

 

 

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この人はいつも突然こういうことをねだる。

書類の山がようよう減ってきて、呼ばれて近づいた途端、だ。

 

「休憩」

 

そう言って軽く僕の髪を引く。

悩殺用笑顔は昔の通り。もしかしたらもっと幼く見えるくらい。

 

 

自分から誘ったのだから自分に主導権があるとでも言うように、僕の首を、肩を引き寄せながら口づける。

強引にすることが、立場を保つことだと思っている節がある。

誰の影響かな。

 

 

でもその手の不自然な熱さを、目を開ければ見える飢えた子供のように必死な顔を、僕は知っているから。

 

 

満足して唇を離そうとする瞬間、ぐいと頭ごと引き寄せた。

焦って言葉を発しようとする、その口を、舌を、封じてしまえ。

時ならぬいたずらに、硬直しているあなたが微笑ましい。

 

 

 

（どうしてわからないんですか）

（僕はもうずっとあなたに溺れているのに）