2.
はっ、と顔を上げると、そこに居たのは。
・・・・サンタだった。
上下は赤くもこもこした上着とズボン、袖口や襟には白い毛皮があしらってある。髭も眉毛も白いけど、帽子の隙間からのぞく前髪は空の切れ端の色で。
「メリィィークリスマス!」
「へ、あ、・・・あにき?」
「おう、バレちまったらしかたねえ。サンタクロースとは仮の姿!しかしてその実体は!」
「いや、だからアニキでしょ?」
ばばん!と髭と眉をむしり取って見栄を切るのに、思わずシモンは突っ込む。
1.
外にたれ込める雲は白いけれど重い。
12月の学生寮は閑散として、自分が廊下を歩く音がやけに響く。
昨日から学園は冬期休暇。夏期休暇とちがい、殆どの学生が年末年始を挟むこともあって帰途につく。今朝方、ロシウやキタンたちを見送ったばかりだ。
シモンにとっては、この寮で二度目の冬。叔父の家に戻る気も起こらず、今年もここで年を過ごすことにしていた。同じように、帰るところの無いカミナと共に。
給湯室で温かい珈琲を淹れる。厚い雲で覆われた空からは鈍い光が拡散するばかりで、ひたひたと歩く廊下は寒い。手の中の熱さが消えてしまわないよう、大事に急いで進む。ドアノブの静電気にびくびくしながら、自室へ入る。まだ午後1時。
共用のちゃぶ台に珈琲をおいて一息。棚で区切られた部屋を見渡せば、どちらがシモン側でどちらがカミナ側かすぐわかる。大して物が置ける場所ではないのに、何かしら散らばっている机の上。乾燥機から取ってきたは良いが、ぐちゃっと積み上げてある洗濯物。必ずどこかはみ出る本棚。もちろん、そちらがカミナの占有地だ。
1.<憂鬱な月曜日も 今では好きになったよ。>
11月に入って、朝の気温もかなり涼しい。学ランもそれほど億劫でなくなってくる、男子学生には良い季節だ。
「アニキ、はいお弁当」
「おぅ、ありがとよ!」
身支度の終わった同室者に渡すのは、今日も自信のつくりたて。3つ年上の彼は------カミナは、真っ赤な布で包んだ弁当箱を受け取って、景気よく礼を返してくれる。
お弁当を作る仕事を始めて、一ヶ月半くらい。今のところ文句を言われたことは一度もない。まあアニキは好き嫌いがなさそうだから、と思いながらも毎日、返ってくるお弁当箱が空っぽになっているか、どきどきしながらシモンは開けている。目下全戦全勝!そのたびにガッツポーズをしてるなんて、恥ずかしくて言えないけれど。
弁当箱にまだ残る温もりを確かめるように撫でて。教科書は入っていたためしのない鞄に、カミナはこれだけは大事に入れてくれる。開けたとき中身が寄っているのは嫌だ、といつか言っていた。意外と神経質なんだよな、と内心面白く思ってしまう。
結局誘惑に負けて6話解放版視聴。
いいんだっっ!見てぇものは見てぇんだっっ!
つづきからネタバレ感想。
「おいお前らぁ!いつまでも脱線してんじゃねぇ!」
さすがに見かねたのだろう、キタンさんが一喝を落とした。さすが法務局長。もっとも言われたみなさんは、はいはい、という感じで聞き流しているようだが。それでもニヤニヤしながら彼の周りに集結した。
殺風景な格納庫の真ん中に、ずらりと並ぶ大グレン団ガンメン乗り。この戦いのために新調された、制定のパイロットスーツの星がまぶしい。
A hero is no braver than an ordinary man,
but he is braver five minutes longer.
Ralph Waldo Emerson
僕らの行く場所を僕らは知らない。説明を受けてはいたけれど、たぶん誰も良くわかっていなかったと思う。『十次元と十一次元の狭間』なんて、聞いたこともない。それを伝えてくれたギミー隊長もダリーさんも、自分たちもわからないし、わからなくても良いんだと笑って言った。わからなくても、僕らのやることは変わらないのだから、と。
僕ら、スペースグラパール隊の義務はたったひとつ。地球を、人類を脅かす脅威の排除。
ハートでヘタレな兄貴の妄想が天元突破してますどうしよう。
(以下妄想の書き連ねです。かなり兄貴を貶めてます。兄貴は格好良くなきゃ、という人は読まないでプリーズ。)
視聴直後だからもう何かもうだめだもう。
涙が駄々漏れて止まらないよおがーさーん!
感想はつづきから!
注)元拍手お礼文です。
学園パロディです。
『デコちゅー事件』
ちゅう、と音がするくらいに。
シモンさんの唇がぼくの額に押しつけられた。
期間限定グレンラガンのカミシモ(シモン総受が信条)テキスト垂れ流しブログです。
鉄は熱い内に打て!
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